前回に続いて、「うまい、へた」ということの続きです。技法は水彩絵の具と色鉛筆の併用です。これはある雑誌で昔の日本の経営者を描く仕事でした。前回の水性クレヨンのシリーズは別の雑誌で、欧米の昔の科学者を描きました。違う雑誌なので材料と描き方をすこし変えたかったのです。昔の西洋の科学者の顔なんかは知られてないので好きにデフォルメできて面白かったです。しかし日本人の経営者の顔は知っている人も多いし会社の方からクレームがつく。なのでややリアリスティックに描くことを選びました。
(画像1渋沢栄一、2沖牙太郎、3五島慶太。日本能率協会マネジメントレビュー誌)
僕は人の顔を描くのが大好き。顔は細部の動きで表情が変わる。ある歌舞伎役者の顔を描いたら私の眉毛はもっと長いとクレーム、描いてる眉が長過ぎるので直したのに。ああいう人たちは自分の顔をよく観察してるもんだと感心。