こちらが下絵。服の模様にアールデコみたいな要素を描こう!。ああおもしろそうー! 早く描きたい。下絵の目の部分に注目。顔の輪郭から目がはみ出ている。目の中の瞳が目からはみでている。こういう描き方は役者の浮世絵の中に見つけられます。浮世絵には面白い誇張表現があります。相撲取りの足の指が6本あったり。度を超したふざけた物とか当時のいろいろな禁制をものともしない、なにかゲリラ的な表現もある。国芳に壁に描かれたヘタクソないたず ら描きの役者の絵をじっと見ているいなせな男のような絵の空間をひん曲げてしまう表現もあります。これは現代文学の自己言及的表現とでも言えそう。マグリットを江戸に連れてくれば描いたかもしれないですね。TI CON ZERO はたいした意味ではありません、物が移動するときに付ける数式の記号のようなもの。僕の絵によくあらわれるつぶやきのようなものです。イタリアの小説家のイタロカルビーノの短編のタイトルです。なんだか解らないイメージになんだか解らない名前を着けておく。するとそこに自分だけの一群のイメージファイルができます。なんでもかんでも気になるイメージは TI CON ZERO としておく。この方法はおすすめするけど、まあ無理にとは。