1974 in Vienna and Hamburg, studied by Rudolf Hausner and Ernst Fuchs.(-’78) 1993 ‘Art Works by Tsunemasa Takahashi’ published by Tokuma-shoten
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画集が出た時、過去の作品を振り返ることができ、自分のテーマや主題が少し見えてきました。
なぜ僕はスタイルを安定させないのか、奇妙な言い方ですが自分の絵は「絵」そのものだからです。
つまり、花や富士山や決まった描き方などではなく「絵の構造」そのもの、「絵についての絵」「絵はどんな形になりうるのか」構造と表現方法はどんな関連があるのかということがスタイルでありテーマだったのです。
そう考えると美術史上の全表現方法がまさに自分の道具、方法として存在できることになります。
白い平面の上で初めから限りない自由が与えられていたのです。
例えば奇妙な不思議な形をした楽器があって、どういう構造なのか、どんな音が出せるのかよくわからない。
触って見るといろいろな音が出る。いろいろな音を出しながらこの楽器はどんな可能性があるのかと弾き続けることが目的になるようなものです。
こんなことをある人に話していたら「成熟を拒否する画家」と言われて、腑に落ちる感じがしました。
確かに「成長」はしていない、だから続けていられるのかと思います